崖っぷちの男

たぶん技術っぽいネタ。ブログ名が決められない

builderscon tokyo 2018 いってきた(非セッションまとめ。内容はとりとめなく考えたことなので注意)

何年ぶりにはてなブログ開いたんだよっていう話は置いておいて

 

去年に引き続き2回目のbuilderscon。前夜祭はちょっとIoT多そうなので行かず(理由は後述)、1、2日目だけ参加しました。

 

先に多分これから書くことをまとめると、プログラマーとして歳をとり、カンファレンスも割と何種類か毎年継続して行っていて思うことは、何か余計なことを色々考えるようになったということと、それ自体はただ苦ではないかもしれない、ということです。

 

で先にbuildersconの感想をいうと話の内容、運営などほとんどいうことなく今年も楽しいイベントだったと思います。悪いところをあえて挙げるなら電源があまりないのでちょっとなくなったら不安という気持ちになるのと(実際もつんですけど)、これは色んな人が散々書いてますけど部屋の人数がやっぱり綺麗に割れることはないので入場制限がかかるあたりです。ただ、だからだめかっていうと、その場で質問したりしないなら後で動画見ても一緒では感もあるので(これも昔からではあるけど色々考えていてもやもやしていることの1つです)、不満かっていうと「あー残念」くらいの気持ちです。

 

ちなみにセッションでいうと特に自分的に良かったのは1日目最初のゲストの方の「Envoy internals deep dive」、発表者が知ってる人というのを差し引いても「つらくないマルチテナンシーを求めて: 全て見せます! SmartHR データベース移行プロジェクトの裏側」、あと単純にわくわくしたという意味では「ファミコンエミュレータの創り方」でした。

 

ただ見た中では他もそれぞれここがすごいと思うところがあって、WantedlyさんやSustainable Kubernetesではどちらもスライドの見せ方のところで色々工夫してるなーとか、はてなさんのピタゴラスイッチはシンプルなスライドで逆にそれがかっこいいと思いました。話し方もはてなの方の割と淡々とした感じが好きです(これは完全に好みで善し悪しの話ではないです)。

 

あとゲストの方のEnvoyについてはそもそもほとんど知識がなかったんですが、色々な機能についてどういう仕組みで、どの辺がすごいのか、というのを「すごいだろ!」って感じで語られてて、そういうのは一応技術者なので単純によきと思いながら聞いていました。

 

 

で、こっから内容が相当ふわふわなことを書くと、参加前に思っていたことがあってまず

「何のためにこのカンファレンスに参加するんだろう」

です。登壇もLTもしないし、スタッフでもないし、社交的でもないから知り合いを増やせる訳でもない。もちろん知ってる人に会えるってのは大きいかもしれませんが、それがメインなのか? という気もします。

 

カンファレンスのテーマである「知らなかった、を聞く」でいうともちろん知らなかったことを知れた訳ですけど、今回参加するまでは上に書いた通り、「質問したりスピーカーと話さないならあとで動画を見れば済む話では?」という気持ちもあったりしました。

 

その結果、「じゃあ今回は目的を明確にして参加しよう」という考えに至りました。その目的について書く前にもう1点書くと、

「そもそも自分は何のために知らなかった、を聞こうとしているのか」

という疑問がありました。「楽しいから」というのは理由の1つとしてとても重要だと思いますけど、何となくそれでいいのか?ということを今回は考え始めてしまった訳です。

 

そこで今回、これまでは何となく避けるようにしていた、「自分の仕事や個人的な趣味に役に立ちそうなものを極力聞く」を敢えて実験としてやってみようと思いました。だから一部のセッションは自分には全く関係がない、という理由でこれまでだったら行ってたかもしれないのに敢えて行かないという選択をしてみた訳です。

 

試しにやってはみましたが、結局このジレンマは解決しないということだけは分かりました。そういう今後聞いても役には立たない気がするけどおもしろいもの、自分に縁がある話しか聞けないカンファレンスに行きたいかと言われればNoだし、とはいえ全部のセッションで「おもしろかった。でも明日からその知識を使うことはない」で終わるのもそれでいいのかな、と思います。

 

上でちらっと書いていることをもう1点詳しく書くと、セッションの中にはある程度の規模のサービスでは役に立つ技術だけど自分の業務等でそれを使うには適さなかったり、そもそも組織の構造からして難しいものを聞いてどうするか、というもやもやがあいます。簡単な例だと「あなたたちのサービスの規模でビッグデータとか考えなくていいよね」みたいな話で、今回多かったマイクロサービスでいうと「少人数のチームでマイクロサービスやっても複雑性が増すデメリットの方が大きいよね」という状況でマイクロサービス関連のセッションを聞くことにどれくらいの意味があるのか? という話です。

 

もちろん頭の引き出しにいれておいていつでも出せるようにするのは有意義だけど、何事も結局実践しないと忘れるし、その時になってから改めて勉強した方が速いのでは? という疑問があります。自分がこういうことを考えているのは、そもそも普段自分がしょっちゅう気になる技術書を何でもかんでも読んでいて、ただ結局使いどころがなくて読むだけで終わっている、という状態がずっと続いているせいです (昔だったら新しい技術を勉強したら試しに何か作る、というのをやっていましたけど最近はそのモチベーションがあまり湧かなくなってしまっています)。

 

あと1つこの辺で考えていたことを書くと、例えば業務で今すぐKubernetesとEnvoyとIstio使いますかと言われたら当然Noなんだけど(そもそも使うべきかという問題もある)、方向性としてそういう方向があると意識した上で既存の仕組みを見直すみたいなことができるかもしれない、ということを考えていました。つまり既存の仕組みの延長にカンファレンスで話されているような理想っぽいものがあって、理想に近づけるように今の仕組みを改善する、みたいな感じです。気が遠くなりますけど。

 

何の話かもう分からなくなってきてますけど要は、「知らなかった、を聞く」のその後をどうするか、ブログを書く以外にどんなアクションができるか、と考えていて何かこうなった感じです。

 

 

で、きりがなくなったのでやめますけど、まあ考え過ぎかもねというのは何となく自分でも分かっていて、この感じ何かに似てるな、と思ったら思春期の再来かもしれないと思いました。何か考え過ぎて色々心が不安定みたいな奴ですね。歳を取ると子供に戻るらしいし思春期みたいになってもおかしくないんじゃないかと。

 

内容があまりにアレなのでもうちょっとまともっぽいことを書いて終わりたいんですけど、結局その昔、初めてカンファレンスに行った時に良かったことって何だったっけ、と思ったことの1つに、

「こんなに仲間がいるんだ(まあうち98%くらいの人とは話もしないけど)」

と思ったことを思い出しました。エンジニアが少ない会社で働いているからこそ、カンファレンスでたくさんのエンジニアを見たときには何かほっとしたのを思い出します。

 

あえて動画では伝わらないことを1つあげるとしたらそれかなと思います。これだけいたら、もしかしたら本当に困ってる時に相談できる人がいるかもしれないし、まあそもそも話したことない人でも同じ話題で笑っていて、「ああこの人も神Excelで苦しんだことあるんだ」みたいなのを感じられるのはまあ現地だからこそかなと思います。

 

そして最後に、ドワンゴの方が「多様性」大事みたいなことを言われてたと思いますけど、ここまでだらだら書いてきて、結局はこれに尽きるんだろうなというのが一応結論で、面白いのはカンファレンスの場に集っているたくさんの人は業務内容も興味感心もばらばらで、同じExcelもリファクタの話題でも、それぞれの人が経験してきたExcelやリファクタや光や闇は違っていて、だからこそ話したときに面白いんだな、と今さら思った訳です。それを感じるという目的で行くのであれば、聞くセッションを役に立つかどうかだけでしぼるとちょっともったいない気がします。

 

最後に、エンジニアは誰もが社交的な訳じゃないし、交流してくださいって言われても自分みたいに誰かに話しかけられるのを待つ人も多分いると思うんですけど、「じゃあ来るなよ」と言わずにカンファレンスはそういう人も含めて受け入れ続けてほしいと思いました(しゃもじや名刺ガジェットは話すきっかけを作れていいと思います)、どんな人でも自分もこの中の一人だと感じられる場であってほしいと思います。技術的にすごかろうとすごくなかろうと、色んな人たちが集まることに意味があると思います。そんな訳で「自分はなぜカンファレンスに参加するのか?」の答えはとりあえず「多様性を感じるため」にしておこうと思います。

 

あれこれさすがにポエムってレベルじゃないかもしれない。中2だから許して